三月の空を見上げながら
三月になって、急に寒さが緩んできました。
ここ数日は例年よりも暖かく、4月上旬の陽気とか。
街中で、制服の胸ポケットに小さな花を飾った高校生の姿を目にしました。
また、はかま姿で髪を綺麗にセットした大学生の姿も見かけました。
卒業式だったんですね。
先日は、花束を持った人を見かけました。
恐らく、退職されて、贈られた花束だったのではないでしょうか?
3月は区切りの季節ですね。
学生の人達は卒業して、進学したり就職したり、
退職した人は、次の転職先に就業したり、
4月からの新たなスタートに向けて一区切りの3月。
そういう人達は、希望に満ち溢れているように見えます。
そして、全ての人が希望に満ち溢れているように見えます。
3月の陽気と明るい青空に祝福されているように見えます。
三月に希望を見つけられなかった。
3月の青空の下、自分以外の人は
祝福されて誇らしげで幸せそうに見えました。
どの人も笑顔が希望に満ち溢れているように見えました。
だけど・・・
私は、三月に希望を感じたことはありません。
学生時代、卒業式を迎えても
別れを惜しみたくなるような友達はいませんでした。
大学も行きたい大学に合格することもできず、
就職も一つしか受からず、訳も分からないまま社会に出ました。
私にとって、3月は戸惑いと失望の季節です。
その気持ちは、なかなか拭うことができず、
この年齢になっても、何かがっかりすることが起こるのではないかと、
三月の陽気と裏腹に疑心暗鬼になってしまいます。
託せるものが何もない。
世間の人達は明るく陽気な気分で過ごしているのに、
私だけが特別に暗い気持ちで過ごしていると思っていました。
私だけが季節に取り残されていると思っていました。
私だけが失望しているのだと思っていました。
でも、違っていたようです。
先日、俳句の番組を見ていました。
いろいろな分野の著名人が俳句を詠んで
俳句の先生に評価してもらうというもの。
俳句の題材は卒業でした。
その中で先生が絶賛した俳句は、
私にとって、とても意外なものでした。
春の空
託せるものが
何もない
卒業式が終わって、会場から外に出て
見上げた空には、託せるものが何もなかった。
つまり、そこには希望が無かったということです。
そして、その俳句の先生は、そんな空虚は気持ちを読んだ俳句を
素晴らしい!感動した!と絶賛していらっしゃいました。
卒業の日、希望を見いだせなかった人は、きっと沢山いる。
その気持ちをうまくつかんでいると。
私は、目から鱗でした。
そうなのか!
卒業式に、失望していたのは
自分だけは無かったのかと。
むしろ、そんな託せるものの無い
やりきれない気持ちで卒業式を迎えた人が
沢山いたのかと!
その失望は無駄では無いと思う。
私は、自分だけが、三月に取り残されている気がしていました。
ですが、実際は、同じように感じている人が沢山いた。
今回、たまたま、著名人の俳句でそのことを知りました。
少なくとも、その俳句を作成した人は著名人ですので、
学生時代から周りからは、輝いて見えていたのではないかと思います。
だけど、そんな周りから見たら輝いていたであろう人が、
託せるものが何もないという言葉を使った。
だから、周りから幸せそうに見える人も、
その心のうちは、本当のところは分からないということです。
恐らく、私にしても、三月になる度に、
卒業の頃に感じた不安ややるせなさを、
今も尚、感じているとは、私が言葉にしない限り
誰にも分からないことだと思うのです。
辛い思いや悲しい思いは一つでも減らしたいものです。
ですが、辛い思いや悲しい思いをせずに過ごせる人など
一人もいないのです。
どんなに幸せそうに見える人にも、辛い経験や
悲しい思いではあります。
そして、自分が、辛い思いや悲しい思いをしている時に、
今この瞬間に同じように辛い思いや悲しい思いをしている人は
自分だけではないと、ほんの一瞬でも思えたら、きっと世界は違って見えます。
失望を味わいきることでしか、
本当の希望は見いだせないのかもしれません。
自分を否定しちゃ、だめだよ。
悲しいことや辛いことがあると、
どうして、もっとうまくやれなかっただろう。
なんで、あの時、こんなことしてしまったんだろう。って
過去を後悔してしまうことがあると思います。
実は、私がそのタイプで、割と
そうやってクヨクヨしてしまいます。
そして、自分の過去を否定してしまいます。
過去の出来事を否定する分には良いと思います。
だけど、自分のことまで否定する必要は無いです。
というのも、過去の出来事の積み重ねで今日があります。
少なくとも、今日まで無事に生きていたということは、
少なくとも、頑張ってきたということです。
だから、過去の選択が失敗で後悔があったとしても
今日の自分まで否定して、もしかしたら起こるかもしれない
未来の良いことまで否定してしまわないでください。
自分を否定しちゃ、ダメですよ。
確かに、急に、降って湧いたように良いことは起こりません。
そして、これまでがそうであったように、
うまく行かないことの方が多いかもしれません。
だけど、失望を味わいきることで、
他の人も同じように、辛い思いをしていると気付けます。
それは、間違いなく、大きな学びとなり、
その後の世界の見え方は変わります。
おそらく、辛い思いを経験してこなかった人には、
上記の俳句の意味が全く分からないと思います。
だけど、託せるものが何もないことを知る人は、
きっと、人生をもっと深いところで味わえるようになっているはずです。
そのことに気付けたのは、私も
この俳句の番組を見てからなので、本当につい最近なので
偉そうなことは何も言えません。
だけど、この番組を見て、やっと失望を味わいきったと
実感できました。
その俳句に込められた思いをよく理解できたからです。
そこに気付けるようになるまで、時間はかかりましたが、
今まで生きていたから気付けたわけです。
私の失望が、やっと報われました。
そして、過去をどんなに否定しても
自分を否定する必要はないとやっと思えたんです。
だから、今、失望を感じている人も
その失望の意味に気付けると気が必ず来ると伝えたいですし、
その失望することで、人間としての魅力は増しているということを
伝えたいです。
どんなに自分で否定しようとも、
魅力の無い人なんて一人もいないんです。
その失望の経験でさえも魅力の一部だと。
だから、自分を否定しちゃ、ダメですよ。
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